老後生活を考えよう

point-1高齢化社会と、老後のプラン


本当は亡くなっているのに、さも生きているかのように処理されていた高齢者の問題が日本全国を駆け巡った2010年。この一連の事件は、色々な意味で高齢化問題やそれぞれの人が老後というものについて真剣に考える機会を与えてくれました。ご存知のように、現在も日本は世界一の長寿国です。少なくとも80歳よりは長生きするのではないかということが前提になっている国というのは、実は日本独特の事情でもあります。

長寿というのは「寿」と書くだけあって、大変めでたいことです。しかし、それはちゃんと生活が成り立っているという前提があってのことです。老後のために貯金をしていたとしても、長生きしすぎたばかりに貯金を使い果たし、その後の生活がひもじいものになってしまったら、もしかすると長生きしたことを後悔するかも知れません。

そうならないために必要なのが、老後のマネープランです。老後のマネープランは、老後になってから始めても効果が薄く、場合によっては手遅れになってしまうこともあります。このサイトでは、現役世代にうちに始める老後のためのマネープランについて、必要な金額やそれを準備するための方法をさまざまな角度から紹介します。

どれも現実に即した有効性の高いものばかりなので、皆さんの老後のために、お役立て下さい。


point-2老後、長生きのリスク


老後のマネープランというのは、老後に考えられるあらゆるリスクに備えるものだと言っても良いでしょう。

60歳でリタイアをして、その後80歳まで生きるとすると、その人の「老後」は20年あることになります。月々これだけ必要だから、それに12をかけて1年分、さらに20を掛ければ20年分の必要な資金が算出できます。それだけの資金を現役世代の時から用意しておけば大丈夫...。

いえ、ちょっと待って下さい。この方が幸いにも90歳まで生きたとしたらどうでしょう?自分が何歳で亡くなるのかを完全に知っている人は、この世に一人もいません。「80歳までの資金を用意したが、90歳まで生きそうなので節約しよう」こんなことはできないのです。

80歳から90歳までの10年間は想定外の時間ですから、マネープランを構築する際にも考慮に入っておらず、お金のない惨めな10年間になってしまう...。これが、いわゆる「長生きリスク」です。長寿は喜ばしいことなのに、かえってそれが負担になってしまうというわけです。昔であれば子供が親を扶養するということが当たり前だったので、どれだけ長生きしても金銭面での心配はあまりありませんでした。もちろん、その頃に老後のマネープランという言葉もなかったはずです。とてもおめでたいことである一方、長生きというのは老後のリスクとして考えるべきなのです。


point-3老後は健康だとは限りません



まだまだ現役世代の方にとって、
老後を具体的にイメージするのは簡単なことではありません。

「老後にはこれだけのお金が必要!」
「長生きすることはリスクでもある」

こんな言葉に接したとしても、
まだ先のことで今考えても仕方がないと感じられるかも知れません。
それでは、こちらについてはどうでしょうか。

「老後は現役世代の時よりも病気や怪我の可能性が高い」

そうです。
老後というのは身体能力だけでなく免疫力なども低下してしまうので、
病気や怪我になってしまうリスクは飛躍的に高くなります。
60歳を超えてから一度も医者にかかることなく生涯を終える人なんて、
現実にはほとんどいないと思います。
ここで大事なのは、老後が健康だとは限らないという事実です。
いえ、むしろ健康ではない可能性のほうが高いのですから、
医療費というお金を考慮に入れないわけにはいかないのです。
では、老後のマネープランとして医療費をいったいどれだけ用意すれば良いのでしょうか。
これについては人それぞれで一概には言えませんが、
入院ともなると自己負担分だけでも日額1万2000円~1万5000円くらいになるというデータがあります。
これは入院した場合のみを挙げた数値ですが、
実際には通院による医療を受けることのほうが多いはずです。
社会保障制度が用意されていても、
老後は医療費が大きな存在感を持つことを押さえておいて下さい。


point-4老後に欲しい「ゆとり」


最低限の生活を維持するために必要なのが、約16万円。我慢すればこれだけでやっていけると考える方も多いかも知れません。しかし、ここでちょっと頭に浮かべてみて下さい。老後というのは、再就職した方や自営業の方を除くと、仕事をしていないので途方もないほどの時間があります。

特にサラリーマンの方々というのは、それまで平日は全て会社で過ごしてきた生活に慣れているので、突然たくさんの時間が与えられることになります。この時間をボーっと何もせずに過ごすのであれば、お金は特にかかりません。しかし、多くの方が「定年後は、○○を思いっきりやってみたい」という夢を語っておられるように、定年後にようやくできた時間を使って、やってみたいことがあるはずです。

その○○のための費用は、生活費に上乗せしなければなりません。それができてこそ、初めてゆとりのある老後であることになります。その費用を用意できないようだと、せっかく時間だけあるのに思う存分やりたいことができないという、とても大きなストレスにつながります。老後の「ゆとり」とは、時間だけでなくお金のことでもある―。ここではまず、それをしっかりと押さえておいて下さい。老後のマネープランが重要になるのは、むしろこの「ゆとり」のためだと言っても過言ではないでしょう。


point-5老後に必要な生活費


一般的に、60歳がリタイアの年齢だとされています。
これはほとんどの企業が60歳を定年退職の年齢として設定しているためで、サラリーマンとしての人生は60歳で終了するというもっぱらの見方です。もちろん、自営業の方々や会社によっては定年後も働ける環境が整備されていることもありますし、再就職によって収入を得る方もおられます。
60歳を期に収入がゼロになる方、そうでない方。いずれにしても、生活していく上で一定の費用がかかります。生活費や、趣味に使うお金、人付き合いに使うお金など、生活の至るところでお金が必要になるのは現役世代と何ら変わりません。

それでは、老後に必要となる生活費がいったいいくらなのか。国の機関である人事院がまとめたデータによると、夫婦二人の標準的な家庭の老後生活費は、約16万円。「なんだ、それだけでいいのか」と思われた方も多いでしょう。

しかし、ここには趣味の費用や旅行、外食などは含まれていません。最低限の生活を維持するのに必要な金額なので、ほとんどの方はこれに上乗せされると考えて下さい。では、いったいどれくらい上乗せされるのか?今度は生命保険文化センターの調査によるデータを見てみましょう。それによると、先ほどの生活費に上乗せされる費用というのは、6割の近くの世帯が10万円未満から15万円くらいとなっています。つまり、最大で16万円と15万円を足して、31万円が必要であると結論づけられます。

どうですか?

思ったより多い」ですか?

それとも、

思ったより少ない」ですか?




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